fufufunaの日記

独身女が愚痴をこぼしたり

そして生活はつづく

半年くらい前。

夜8時ごろ、謎にインターホンが鳴った。

そういうときはいつも居留守を使うのに、その時は謎に出た。出たらビデオリサーチという会社のアンケート協力依頼だった。

ビデオリサーチ知ってる知ってる。視聴率のやつ。

なんとなく愛想よく対応して、なんとなくアンケートを受け取って、そしたら粗品をもらった。

図書カード500円分。

 

本は好きなので嬉しかったけど、これまたなんとなく放置していた。

数ヶ月放置した。

 

それで最近、なんだか人生にすごく悩みはじめた。

なんかどうしようもなくつらくて、何しててもつらくて、モヤモヤしていたある日に、星野源がエッセイを書いていることを知った。

何冊かあるみたいだけど、その中の「そして生活はつづく」というタイトルになんか惹かれた。しかも文庫580円。丁度いいじゃんと思い、本屋に行って、図書カードと80円出して買った。

 

買ったはいいものの、なんか読む気にならなくてしばらく放置してた。

どっかのカフェで気取って読もうと思ってバッグに入れて持ち歩いてて、その状態が1ヶ月くらい続いた。

それで、この間たまたま会社のデスクでご飯食べてるとき、ちょっとパラパラめくってみた。

 

なんとなく読んでるうち、あるページにたどり着いた。

 

『「掃除とか洗濯とかそういう毎日の地味な生活を大事にしないでしょあんた。だからそういうことになるの」

 

そうだ。私は生活が嫌いだったのだ』

 

衝撃的だった。

なんとなくで読んだだけなのに、軽く息が止まった。

人並みだけど、ドアを開けたみたいに、なにかがピーンと繋がったみたいに、目の前が開けたみたいだった。

部屋がとっ散らかってることとか、料理ができないこととか、洗濯物が溜まることとか、なんで自分はこうなんだろうってことの理由がわかった。

 

私も生活することが嫌いだ。

 

部屋の真ん中にカラーボックスを置いて、数ヶ月そのままで、なんにも気にならなかったことがある。邪魔とかも思わなかった。だって興味がないから。

親にいっつも怒られてたけど、自分の生活を良くするとか、よくわからなかった。だって、なんとも思わない。

 

私は、私が好きなものは集めたい。

私、自分が好きなものって本当に大好きになる。
私がいいと思うものは、自分の興味があることで、それは漫画だったりアニメだったり、本だったり映画だったり音楽だったり、とにかく自分がいない世界だった。

そのものが好きだから、集める。自分の居心地がいい空間を作るとかじゃなくて、好きだから、集める。

そこにあれば、それで満足なので、大切にしたりはしない。

 

全然気づいてなかった。

私、私が好きじゃなかった。

 

地獄でなぜ悪いじゃないけど、本当、人生って地獄だ。

本当そう思う。辛いことが多すぎる。

モテないし、必要とされないし、友達死んじゃうし、いい事ない。

なんでなんだよっていつも思うけど、だいたい答えはない。

 

でも、その毎日な地味な生活を大事にできたら、自分を大切にできるかもしれない。

そうやって、少しずつ、生活を大切にできれば、私もなにか変わるかなと、思った。

 

掃除も洗濯も、料理も、ちょっと楽しんでみてもいいのかもしれない。

ちょっと前向きになれるかもしれない。

私の人生も、いい加減悲しい記憶ばっかだけど、それに勝つことができたら、本当に、いいなと思う。